バイクを長期間保存する時にやるべきこと

バイクや原付を少しの間お休みさせる。そんなこともあるでしょう。私の場合は車検が必要なバイクを所有していますが、それを少しの間寝かせることにしました。諸事情がありまして。

数ヵ月以上バイクに乗る予定が無い時にすること

バイクはまるで生き物みたいです。ガソリンが無いと走らないし、オイルが無いとエンジンが焼き付いてしまいます。バッテリーも端子を繋ぎっぱなしにすると完全に放電してしまいます。ガソリンやオイルも放置していると酸化してきてどんどん劣化してしまいます

ガソリンを抜く

ガソリンタンクの中を空っぽにします。ガソリンが無くなるまで走行するというわけではなく、ガソリンタンクを脱着して、中身を抜きます。抜いたガソリンは放置していても劣化するだけなので、ガソリンスタンドに引き取ってもらいましょう

キャブレター内部や燃料ホース内部にもガソリンは残っています。これらも抜いてしまいましょう。ホース類に残ったガソリンはホース類の脱着時に抜けてしまいます。タオルやウエスなどを敷いて拭き取りましょう。

キャブレターはフロートチャンバー部分にガソリンが溜まる構造になっています。フロートの横にマイナス、もしくはプラスネジの頭がありますので、そこを緩めると中のガソリンが排出できます。こちらもタオルやウエスで拭き取りましょう。意外と量が多い場合がありますので、本来は受け皿のようなものを用意することが最善です。

バッテリーの端子を外す

バッテリーのマイナス端子を外し、タオルやウエスを巻き付けておきましょう。ベストなのはバッテリーの端子を両方外して、バッテリーは単体で保管することです。ただ、バッテリーは単体で保管していても徐々に放電してしまいますので、結果的にバッテリーを買い替えることになることがほとんどです。もちろん放置期間によりますが。

バッテリーを単体で保管する時に、定期的にバッテリー充電器で充電してあげるとかなり長持ちします。再度バイクに乗る時に向けてバッテリーの定期的な充電をおすすめします。バッテリーはそこまで安い買い物ではないと思いますので、これが一番コストパフォーマンスが良い方法です。

エンジンオイルを抜く

エンジンの下部にオイルドレンボルトという、エンジンオイルを抜くためのボルトが差さっています。これを緩めてボルトを外すと、エンジン内部に入っているエンジンオイルが抜けます。完全に抜き取ることはほぼ不可能に近いのですがそれでも大体は抜けますので、この作業も必ず行いましょう

バイクのエンジンによりますがおよそ3リットルほど抜けますので、こちらはオイル交換用のパックを使用するか受け皿用のトレイなどで受け止めて、ポリタンクに保存するかガソリンスタンドなどで処分してもらいます。再度バイクに乗る時には基本的には新品のエンジンオイルを使用しましょう。エンジンオイルも酸化して劣化していき、本来の性能は失われます。

バイクの保管準備が整ったら

ガソリンを抜き、バッテリーを外し、エンジンオイルを抜き終えたらほぼ準備完了です。残す工程は洗車とバイクカバーをかけることですね。ここも解説していきます。

洗車してあげよう

あなたのバイクは、あなたと様々な場所を駆け巡ったことと思います。バイク乗りの方は常日頃から、洗車はこころがけているでしょうが、ガソリンやオイルを抜いた後も汚れが付着します。保管準備がある程度整った仕上げとして、バイクを綺麗に洗車しましょう。大事なポイントとしては洗車後の拭き上げで、一切の水分を残さないようにしましょう。水分が残るとサビつきの原因となりますので、完全に乾燥させることを心がけましょう

中性洗剤や洗車用シャンプーで洗い、流水で洗剤をしっかりと洗い落として拭き上げます。吸水クロスなどでおおまかに水分を取り除いてから、乾拭きします。細かいところの乾拭きには骨が折れるとは思いますが、しっかりと拭き取ってあげます。

洗車後は金属部分、特にフロントフォークやチェーンなどに、メンテナンスとしてグリスを薄く塗るか防錆剤を塗布しましょう。この作業を行うとよりサビが発生しにくくなります。

そしてカバーをかける前にワックスやガラスコート剤でコーティングしましょう。個人的にワックスよりはガラスコーティング剤の方が良いと思います。理由としてはワックスは油脂なので、日光で焼き付いたりしてしまうからです。ガラスコーティング剤は油脂ではないのでその辺りの心配はありません。汚れがつきにくいですし、効果も長続きします。

そう、コーティングをする意味は、汚れが付着しにくいことです。土埃などが貼りつきにくくなるのでバイクを綺麗な状態で保管することができます。

仕上げはバイクカバーをかけること

洗車、防錆処理、コーティングが済んだら最後はバイクのカバーをかけることです。バイクカバーをかけることは防犯対策にもなります。ここに更にロックをかけることが大事です。
バイクカバーは予期せぬことでバイクが傷ついたり、汚れたりすることを防いでくれます。もちろん完璧ではありませんが、何かの拍子に物が当たった時にカバーをしているかしていないかで、傷がつきやすいかそうでないかは一目瞭然です。カバーをかけるに越したことはありません。

更に防犯対策という部分になりますが、バイクが丸裸で置いてあるとどんな車種か、その車種は価値があるものかはすぐにわかってしまいます。一目でわかる場合だってあります。そこでバイクカバーをかけていると一目では何の車種かわかりません。「めくる」というひと手間が加わります。敷地内なら尚更、わざわざめくるという行動はしずらくなります。

過去にバイクカバーをかけていたシグナスが、カッターナイフでカバーを切り裂かれた上にミラーを両方盗まれるという被害にあったことがあります。集合住宅はそういうことがあるのでセキュリティをつけるなどの注意が必要です。(その場合、バッテリーは装着したままでないといけません)

最後に

以上でバイクを長期保管する時に必要なことの解説を終わります。手間に感じるかもしれませんが、これらの作業をしておくことで、再度乗る時にかかるお金や手間が最小限で済むので、やるべき作業です。

もしこれらの作業をしておかないと、整備が必要になります。そうなるとお金も手間も余計にかかってしまうことになります。特に燃料系統なんかは大事ですね。キャブレターの中に古いガソリンが残っているとコケのようなものが発生して、キャブレター内部のジェット類に詰まってしまいます。そうなると再度乗る時にオーバーホールが必要になってしまいますね。

またバイクに乗るその日まで、定期的に磨いたりなどのメンテナンスをしつつ…綺麗なバイクの状態を保ってあげたいものですね。私も今年中に再度乗るために、しっかりとメンテナンスをしていきたいと思います。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です